通貨制度の改革論議には、大きく分けて二つのテーマがあります。一つは将来、IMF(国際通貨基金)加盟国が保有する準備資産や収支尻を決済する手段として、どのようなものを使うべきかというテーマです。つまり、万人が認める価値の単位として、どんなモノサシを用いるかということでもあります。そして、もう一つのテーマは、各国の対外不均衡をどのような通貨体制のもとで調整していくかです。一九七一年八月、当時のニクソン米大統領は金・ドル交換停止の措置をとり、通貨体制は大きく揺れましたが、TIMF総会は、理事会に通貨制度の改革案作成を依頼し、理事会は一年後の総会に報告書を提出しました。その内容は(1)国際収支の赤字国、黒字国両方が対外不均衡是正のために為替レートを調整する、(2)国際収支の赤字は、準備通貨ではなく準備資産で決済する、(3)準備資産としてIMF特別引出権(SDR)を育成するなどが骨子になっていました。その後、通貨制度の改革は進められていますが、第一のテーマ、つまり価値の単位としてどのような通貨をいかに用いるかが課題になると見ていいでしょう。例えば金の取り扱いについて、一九七六年一月にキングストンで開いた暫定委では(1)通貨価値基準の表示は原則としてSDRとし、金やドルによる表示は認めない、(2)IMF増資のうち二五%は金で払い込むという義務を廃止する、(3)IMFが保有する金の六分の一を出資国に返し、さらに六分の一を市場で売却する、(4)中央銀行の金取引を自由化することを決めました。是非とも外貨預金をするときには、上述した事を考慮し、挑戦してみよう。