在庫は一億円ぐらいあるかも知れないが、それでも仕入れには不自由しているし、一番たいへんな仕事というのだ。仕入れは、一般家庭をはじめ、廃業した飲食店などの店舗、引っ越しや閉鎖をした事業所、企業社員寮、別荘など、ありとあらゆるところが対象となる。店舗や事業所の場合は、ゴミ処理も含めて現場を一括で買い取る方式にする。そうなると機動力が要るし、人手も必要になってくる。廃業や引っ越しなどの情報は、リース会社や不動産(管理)会社、家主、さらには運送屋、解体屋、大工からも集まってくる。店の名前、評判がそれだけ地域に広まっているからであろうし、そういう業者との交流を普段から大切にしている結果でもある。店舗や事業所から直接、連絡がくる場合も無論ある。中古業者によるオークションにも、週二回ほど行って仕入れてくる。価格は少々高くなるが、確実に売れる見込みのある商品であれば、粗利益率が多少低くてもそれでよしとしているそうだ。そのオークションを、他の業者とも連係をとって、自分たちの手で開く計画を立てている。ただ、買い取りを行うに際しては、問題がないわけでもない。以上のような等を頭に入れて、質屋を始めてもらいたい。