冷蔵庫の内容物が「しめしめ」と思えるくらい豊かであるためには、あまり小さい独身者用のものではだめで、ある程度大型のほうが望ましい。しかし大きければ大きいほど良いのかというと、そうとも限らず、なにごとも過ぎたるは及ばざるがごとしである。1980年代の初めの頃に、両開き扉の大型冷蔵庫が急にもてはやされるようになったことがある。これは日本の家電メーカーがそれまで外国製品に限られていた両開きタイプの大型冷蔵庫を一斉につくりはじめ、派手な宣伝合戦を繰り広げたためである。
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ほら、たとえば、往年のピロ野球の名選手たちが集ってホームパーティーをするのがあったでしょ。あれはCMとしてはかなり質の高い楽しいものだったが、それにしてもアメリカ的な大型冷蔵庫の大キャンペーンは、普及がやや飽和状態に達した冷蔵庫の分野に新しい需要を人為的に創りだすために仕組まれた戦略臭く、日本の一般家庭にこんな大きな物が必要なのかと、少なからず疑問であったが、あの頃は、新しく家を建てるとなると、なにがなんでも巨大な冷蔵庫を入れたい、という主婦が多くて、設計者としてはかなり悩まされたものだ。